でも、それが大学だという心の余裕を持てばいいんです。それを知らないで入学してくるとね、高校までは毎週授業をやって宿題もやってくるでしょ、それで大学に入って、急に単位制がどんと前に出てきてわけがわからなくなって、つまらなくなる。でも3年生以降はわかるようになるので、1年生と2年生のときはわからなくても楽しいと思って過ごせばいいと思う(笑)。すると大学の授業が楽しくなったころからちょうど研究室に配属になる。
―― (ちょっと安心して笑う)
堀切川 いまは大学院に行く人も多くてね。博士課程前期2年というのが修士課程。大学院に2年間行くと修士号をもらうんです。私の研究室には、修士の学生が1年生と2年生合わせて13人います。博士課程後期3年、つまり博士課程は2人。東北大学出身者だけではなくて、他の大学から大学院の試験を受ける人もいるので、大学院生が多くなるんですね。
―― その修士にはどのくらいの人が行くんですか。
堀切川 工学部に来たら、修士2年の課程に進学したほうがお得です。大学4年が終わって卒業してから、大学院に行く人が東北大学では8割近くもいます。だから10人が入学すると、そのうち8人くらいは大学院2年を上乗せて、それから就職する。いまは東北大学で修士2年を修めたら、ほとんどどこでも希望する会社に入れますよ(笑)。
工学部はいま圧倒的に就職率が高いんです。バブルが弾けて氷河期の時代になったときでも、工学部は就職がありました。いまは求人倍率が高くなったので、希望するとだいたい行ける。そしてね、工学部の中でいちばん就職率がいいのが機械系なんです。ダントツです。99%以上の就職率。残りの1%以下が、親の家業を継ぐかどうかで悩んでいる人、公務員試験に落ちたけど来年もう一回受けたいとか、そういう事情の人だけで、希望した人はほとんど就職できます。受験雑誌を見ると、東北大学工学部でいちばん偏差値が高くて難しいのは機械知能航空科だそうです。難しいらしいんだけどそんなことはないんで、たいして変わらないです。なんです!(といって最後を強調しながら笑い)
瀬名 堀切川先生の研究室の就職率はどうなんですか。
堀切川 うちは就職に悩む人がいないんだね。でも、たまに試験に落ちてくる人もいます。一社目の試験に落ちたとき、うちの作戦は、その会社より立派で大きな会社を受ける(笑)。むかしひとりいたかな、某自動車会社の子会社を落ちた人がいて、どうしたらいいだろう、しょうがないからじゃ親会社に行こうか、といったらその会社は一発で受かった(笑)。そういう場合もあるから就職で悩まなくていい。
教員の免許を取る人もいますけれど、学校の先生の採用試験ってすごく厳しいんですよ。免許は取れるけれど、採用してもらえるかどうか。学校の先生になるのがいちばん難しい。
ついでにいうと、大学の先生だけが、教員免許なしで教員になれる(笑)。日本では大学の先生だけ免許がいらない。だから高校までの先生になりたくてなれない人は、大学の先生になればいい(笑)。非常にわかりやすいでしょ。 |