Ecole Polytechnique Federale de Lausanne(EPFL) - Lab. For Hydraulic Machines/
スイス連邦工科大学ローザンヌ校 流体機械研究所(スイス ローザンヌ)
2010年9月24日~2010年10月25日(32日間)
今回の海外派遣では、スイス連邦工科大学ローザンヌ校の流体機械研究所が所有する世界でも有数のキャビテーション・タンネルを用いて、「気泡生成消滅機構」の実験に取り組みました。具体的には、キャビテーションによって発生し、下流に残存している気泡の分布の解析を行います。紆余曲折の予備実験を重ね、キャビテーション・タンネル内でのデジタルカメラによる気泡の撮影条件の最適化、また数値解析ソフトウェアMatlabを用いた気泡数と気泡直径の自動計算に成功しました。今後は、今般の結果を踏まえて、より高性能なカメラ撮影によるデータ数を増やし、キャビテーションの強さと下流での残存気泡密度ならびに気泡直径の関連性を探究していきます。
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「なんのために生まれて なにをして生きるのか こたえられないなんて そんなのは いやだ」
みなさんは、どうでしょうか。今を生きることに情熱を燃やしているでしょうか。誇り高く、自らの信念を把持して生きているでしょうか。
私が一ヶ月間滞在したスイス連邦工科大学・ローザンヌ校の流体科学研究所には世界屈指のキャビテーション・タンネルがあります。建物3階分をくりぬいて設置された超巨大な実験装置を用いて、内部を流れる直径1ミリ以下の微細な気泡を可視化・解析することが私の使命でした。
「常に全力」。もちろん研究所にいる間だけですが、こうして生きていたかもしれません。
まず研究所が違うのだから、どこに必要な装置があるのかわかりません。ローザンヌの公用語はフランス語です。パソコンで表示されるエラーメッセージに絶望します。当然、親切に英語を使っていただくときを除き会話の意味もわかりません。どれほど自分ひとりの無力さに苦しんだことか。こんなとき、自己に向けられる言葉のひとつひとつが あまりに大きく反映されます。助言をして下さる先生、手を貸してくれる博士課程の学生の優しさに救われました。
過ぎゆく暮らしの中で“あたりまえ”であったことが、まるで“あたりまえ”ではなく、かけがえなく大切であったことをわからされました。やなせたかし先生は「アンパンマンのマーチ」でさらに続けます。
「そうだ うれしいんだ 生きるよろこび たとえ胸の傷がいたんでも」
藤田英理
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