Archive

派遣学生REPORT

ハーバード大学Wyss研究所
(アメリカ合衆国 ボストン)

2011年11月3日~2011年11月8日(6日間)

世界初の生体分子デザインコンテストである「BIOMOD: International Biomolecular Design Contest」において、「国際分子ロボットコンテスト(ロボコン)」に日本代表として出場し、ハーバード大学で行われる発表会(ジャンボリー)でプレゼンテーションを行う――これが今回の海外派遣の目的です。BIOMODとは、世界27 チームの大学の学生(学部生・大学院生)により構成されたチームが、それぞれ独自に“デザイン”した生体分子を持ち寄り、Wiki/YouTube でのオンライン採点、現地でのプレゼンなど、いくつかの評価基準に基づいてその総合的な優劣を競う大会です。日本はロボティクスが盛んな国であることは広く知られており、特に東北大学機械系はその先導的な役割を果たしています。「分子ロボティクス」という概念は極めて新しいものですが、これまでは生物学が対象としていたようなナノスケールの分子の挙動をロボティクスのアナロジーで(ブラックボックスなしに)設計・制御し、有用な作業をさせることは、まさに工学が目指すフロンティアのひとつといえるでしょう。

私たち「Team Sendai」が作成した分子ロボットは、DNAスパイダーの原理を用いた分子ロボットとしては初めてDNA のみを用いて作成したものでした(通常DNAスパイダーはタンパク質とDNAから構成される)。結果として競技フィールド上を移動させるまでには至りませんでしたが、チャレンジングかつ独創的な取り組みは今後の分子ロボット研究に向けての大きな成果と評価され、BIOMOD 第1回大会の栄えある金賞を獲得することができました。

#

後列左から2番目が筒井。