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派遣学生REPORT

University of Southampton,Institute of Sound and Vibration Research(イギリス サウサンプトン)、
International Workshop on Simulation, Experiments and Optimization for the Design of the Future Aircraft(フランス シャティヨン)

2012年2月4日~2012年2月24日(21日間)

航空機から発生する騒音をより低減する次世代の航空機形態としてエンジンナセル(エンジン回りの覆い)を主翼上面に取り付けたOver-the-wing Nacelle (OWN) があります。現在のところ採用例は少ないのですが、本田技研工業が開発したビジネスジェット機Honda Jetはこの方式を採っています。私が取り組むのはOWN形態の航空機エンジンから発生する騒音の伝播解析です。今回の海外派遣では、サウサンプトン大学において、自身のこれまでに研究に対する専門家の意見を聞くとともに、エンジンノイズに関する解析手法を学び、さらに高度化・洗練させるための方向性を探ることを目的としました。また渡航後半に渡仏し、東北大学流体科学研究所グローバルCOEプログラムとフランス航空宇宙研究所(ONERA)が共同で開催するワークショップに参加し、研究内容の発表に行い、さらには次世代の航空機設計に必要なツールのリサーチをすることも渡航計画に掲げました。

サウサンプトン大学音響振動研究所においては、自分が開発した解析コードと、研究所内で用いられている解析コードとの結果を比較することによって、検討の必要がある要因を抽出することができました。パリ(シャティヨン)でのワークショップでは、参加者がとても積極的に発言をしていたことが印象的でした。今後、広く世界に問う研究を進めていく場合、海外の研究者と伍して議論できる能力が前提条件になるのだと肌で感じることができました。英語による高度なコミュニケーション力が必須の技能であり、習得のための学びを深めていかなくてはと決意を新たにしました。

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サウサンプトン大学音響振動研究所の前にてProf. Astley(右)と。