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派遣学生REPORT

GEM4 Summer School/マサチューセッツ工科大学
(アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ケンブリッジ)

2012年7月7日~2012年7月22日(16日間)

私は「境界要素法を用いた遊泳モデル微生物の物質吸収シミュレーション」という研究テーマに取り組んでいます。これは微生物懸濁液中の微生物及び栄養素粒子をモデル化し、境界要素法を用いてその挙動をシミュレーションするというもので、本研究を発展させていくにあたっては、微生物がどのように懸濁液中の酸素や栄養素を吸収しているのかを理解する必要があります。私は学部ではメカニクスを専攻してきたため、バイオロジー分野の知識が不足していると感じることが多々ありました。

今回、私が参加の機会を得たGEM4 サマースクールでは「Cellular and Molecular Mechanics with a focus on Developmental Biology」をテーマに、約2週間にわたり、メカニクス及びバイオロジー各分野の第一人者による講義と、バイオメカニクスの技術習得を目的とした実験プログラムが展開されました。実験では、蛍光顕微鏡の部品を一からセッティングしながら構造と機能を学ぶ一方、ES 細胞の胚様体への分化観察を観察しました。これらを通して、細胞観察における基本的な知識と技術を学ぶとともに、他の多彩なレクチャーを通じ、今後の研究につながる重要な知見を得ることができました。

また特に印象的だったのが、海外の学生や若手研究者の積極的な姿勢で、講義後はディスカッション枠(30分間)が足りなくなるほど多くの質問が飛び交っていました。こうした熱意あふれる参加者との交流を通して、彼らの研究に賭ける意欲とチャレンジ精神を垣間見られ、私自身の刺激になったことも本スクール参加への大きな収穫だったと思います。

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後列、左から二番目が加治木。