ものづくりのフロンティアをゆく!

「ロボットアームの運動制御実験」「移動ロボットの運動制御実験」「人間の運動計測・解析」

海外研修
IROS2008、LAAS-CNRS、ベルサイユ大学
2008年9月22日〜10月4日

人と向かい合い、共に生きる存在へ。
リアルワールドで活躍する、
協調型ロボットの開発をめざして。


世界の最前線をひた走る日本のロボット研究。

 今も昔も、そして洋の東西を問わず、子どもたちに人気の玩具といえばロボット。私たちは幼い頃からロボットを“夢の友”としてきました。おそらくはすべての人が、ロボットに固有で特有のイメージを持っていることでしょう。
 さて、「ロボット」という言葉が世界で初めて登場するのは、1921年。チェコスロバキア※1の小説家カレル・チャペックが創作した戯曲『R.U.R』に登場する人造人間に名づけられていました。その語源は、チェコ語で「労働」「使役」を意味するrobotaにあるとされています。1921年といえば、大正10年。日本では、すでに江戸時代から続く機械仕掛けの精巧で美しい人形「からくり」の伝統があり、人びとを楽しませ、また鑑賞用として愛されてきました。からくり人形と現代のロボットに技術的なつながりはありませんが、親近感や想像/創造力、探究心を生む土壌になったのではないかという指摘があります。
 輝かしい科学技術の象徴として、フィクションの舞台で活躍するに留まっていたロボットですが、めざましい技術の進歩によって、夢物語から現実の世界へと台頭してきました。1980年代になると自動車などの生産ラインに産業用ロボットが登場。限られた範囲で人間の作業の代行をするロボットから、近年では二足歩行するロボット、家庭用の愛玩ロボットなど、より親しみやすいロボット研究が日進月歩の勢いです。現在では、日本のテクノロジーなしに、世界のロボット産業は成り立たないといわれています。「いつか自分の手でつくろう」という幼き頃の夢が、ロボット研究を牽引する原動力になっているのかもしれませんね。今後は、生活支援・福祉・介護、レスキューなどの分野で、私たちの暮らしをきめ細かにサポートするロボットが待ち望まれます。そうした“人とロボットの協調”をめざし、日夜研究に邁進しているのが小菅・菅原/平田研究室です。


※1
1918年から1992年にかけてヨーロッパに存在した国家。現在のチェコ共和国及びスロバキア共和国により構成されていた。

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