ものづくりのフロンティアをゆく!

航空ロボットの開発と飛行実験『自律障害物回避飛行』『自動離着陸飛行』

座学から実践へのテイクオフ!
大空に描くは、
努力とチームワークの軌跡。


失敗を重ね、体得したことは、これからの研究を支える力に。

 「ロボットは、幅広い知識・知見、多岐にわたる技術の集大成です。複雑なシステムを目的にかなうように動くようにするには、辛苦を伴いますが、達成できたときの満足感・充実感は、開発に携わったものにしか味わえないものです。今回の機械工学フロンティアは、“理論から実践へ”という試みであり、身体を動かすことで獲得した技術は、これからの研究・開発の道を支える通奏低音になってくれるはずです。また、通常、航空機などは一人の力ではなくて、チームワークによって開発製造されていきます。協働・協調することの大切さも学んでくれたのではないかと思っています」と内山先生(大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻、教授)。「今回の航空ロボットの開発と飛行実験は、メンバー全員で全体像や戦略を決定してから、各人が担当する開発や作業を進めていきましたが、個人の自由裁量で進行できる点がモチベーションのアップにつながっていたように思います。しかし、最終的には担当分野の成果を持ち寄って、積み上げていくので、協力し合うことが何よりも大事になってきますね」とは指導役として、メンバーからの信頼を一身に集める北光一さん(博士課程前期2年)です。

 学生のひとりは「教科書や講義で学んだことを本木とすれば、今回の経験を通じて、たくさんの枝葉がついた感じがします」と自信をのぞかせました。そこには、どんな豊かな“稔り”がもたらされるのでしょうか。将来、研究者として、教育者として、また企業人として活躍するであろう学生たちの“収穫の季節”を楽しみにしたいと思います。

写真9

写真9 下段左から鈴木 廉、内山教授、北光一、李 成基、上段左から山田健太、大輪拓矢、富川正隆、梁宰誠、大崎康平、大原慶久、高木優(敬称略)。 「一人ひとりの考えをまとめることの難しさ」を知ったという学生たち。意見の集約は、まさにプロジェクトマネジメントの要。「とてもたいへんだったけど、楽しかった」と最後は大団円。今回の経験は、大きな糧となったようだ。

取材日:2009年2月9日

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