ものづくりのフロンティアをゆく!

カーネギーメロン大学(アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグ) 2009年7月16日~8月17日

それぞれの研究スタイルがあり、
異なる強みと個性がある。
受容と尊重のスタンスで臨むことの
大切さを学ぶ。

窓から見るいつもの風景。でも、少し眺める場所をかえるだけで、これまで気づかなかった新しい発見がもたらされることがある。同様に海外に身を置くことで-立ち位置や視点を変えることで-今、自分が属している国、組織、コミュニティーの美点、あるいは欠点が、はっきりとした輪郭をもって立ち現れてくるものだ。1カ月をピッツバーグで過ごした大木さんは「限られた体験で、安易な比較はしたくないけれど」という前置き込みで、日米の研究室の差異を語ってくれた。

大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻
吉田・坂本・中西研究室、永谷研究室
大木 健さん 博士課程前期2年


海外研修で得たことを、これからも続く研究生活の糧に。

 実は大木さん、今回が初めての海外研修ではありません。「学部1年生(千葉大学)の折、サンノゼ州立大学(カリフォルニア州)に1カ月の語学研修にいきました。この時は教職員の手厚いサポートもあり、なんら困ることはありませんでしたが、今回は住まいから始まり、すべてを自分で手配しなくてはならず、たいへんでした。事前に研修先の学生さんと連絡を取り合って、情報を入手すればよかった、というのが反省点です」。言葉についてはどうだったのでしょうか。「話をしてみれば通じるものですね。もちろん意志の疎通が図られなかったとおぼしきこともありましたが(笑)、大きなトラブルになるようなことはありませんでした」。
 ビジネス誌の調査で「全米で最も住みやすい都市」「仕事と家庭を両立させ得る都市」に挙げられるピッツバーグ。そんな評判に違わず、とても暮らしやすかったと語る大木さん。しかし、今回の研修で惜しむらく点として期間の短さを挙げました。「研究として何らかの成果を残すには1カ月はあまりにも短い。半年、できれば1年は欲しいですね」。
 物事は、自分のまなざしを通じてしか捉えられないものです。今回、大木さんは離れた場所から日本を見ることで、良さや欠点を改めて知ることとなりました。そうした体験が、今後の研究生活にどのように生かされるのでしょうか。楽しみです。

取材日:2009年12月22日

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