ものづくりのフロンティアをゆく!

カーネギーメロン大学(アメリカ・ペンシルベニア州ピッツバーグ) 2009年7月16日~8月17日

それぞれの研究スタイルがあり、
異なる強みと個性がある。
受容と尊重のスタンスで臨むことの
大切さを学ぶ。

窓から見るいつもの風景。でも、少し眺める場所をかえるだけで、これまで気づかなかった新しい発見がもたらされることがある。同様に海外に身を置くことで-立ち位置や視点を変えることで-今、自分が属している国、組織、コミュニティーの美点、あるいは欠点が、はっきりとした輪郭をもって立ち現れてくるものだ。1カ月をピッツバーグで過ごした大木さんは「限られた体験で、安易な比較はしたくないけれど」という前置き込みで、日米の研究室の差異を語ってくれた。

大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻
吉田・坂本・中西研究室、永谷研究室
大木 健さん 博士課程前期2年


地図 マウント・ワシントン地区から望むダウンタウン

マウント・ワシントン地区から望むダウンタウン。アレゲニー川とモノンガヘラ川が合流する「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれる地帯に広がっている。左に見える緑地帯は、ポイント州立公園。

カーネギー・インスティテュート

ピッツバーグは、鋼鉄王カーネギーの篤志がそこここに息づく街だ。カーネギー・インスティテュートは、カーネギー美術館、カーネギー自然史博物館、ピッツバーグ・カーネギー図書館本館、カーネギー音楽ホールがひとつの建物に展開される複合文化施設である。

ピッツバーグ

 Steel City(鉄鋼の街)の愛称をもつピッツバーグは、アメリカ合衆国ペンシルベニア州の南西部に位置する都市。151.1 km²の市域に約31万人が暮らす。
 1870年代、アンドリュー・カーネギーが同市近郊に鉄工所を創設。この会社はのちに合併統合され、全米最大の鉄鋼会社USスチール(現USX)となった。1910年代には、鉄鋼をはじめとする重化学工業による繁栄を誇ったものの、煤とスモッグに汚れ、「煙の街」の異名をとるほどであった。1970年代に入るとヨーロッパ、アジア諸国の台頭により、鉄鋼産業は衰退局面に転じたが、ハイテク、教育、金融、観光・サービス業を中心とする、官民共同の再開発が図られ、再び地域経済の活気を取り戻した。「再生」の成功体験をもつ稀有な都市と評される。オバマ大統領はG20サミット(2009年9月)の開催地に選んだ。

大木 健さん

「ピッツバーグでは、日本食などがすぐに手に入りますし、交通の便や治安も良く、快適に暮らせました。文化施設が充実していた点も良かったですね。機会あれば、また訪れてみたいです」

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