ものづくりのフロンティアをゆく!

ストラスブール大学(フランス・ストラスブール) 2009年6月27日〜7月25日

与えられた機会を、
自ら成長する好機とする。
求知心が原動力、積極姿勢が鍵。

ある日突然、海外研修の話が舞い込んだ時、学生としてはどんな感懐を抱くのであろうか。逡巡? 意欲? 困惑? 一も二もなく「ラッキー!」と喜んだのが、ここにご登場いただく小原さんだ。研修を振り返るに当たっても「貴重な機会を与えていただきました」と感謝の意を繰り返す。これからも続くであろう小原さんの研究者としての道程。そのマイルストーンとして語られることになるかもしれないストラスブールでのひと夏の体験を振り返ってもらった。

大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻
橋本・鏡研究室
小原 健さん 博士課程前期2年


当たって砕けろ…では困るけど。海外研修、体当たり。

 学生の多くは、海外研修や国際学会・会議に出掛けるにあたっての障壁として「英語によるコミュニケーション能力」を挙げます。小原さんの場合はどうだったのでしょうか。
 「自信があったわけではありませんし、大学で英語を頻繁に話す機会があったわけでもありません。同じ研究室に所属するネイティブは流暢な日本語を話しますし(笑)。NHKの語学番組で勉強した程度でしょうか。とにかく体当たりで臨みました」。
 NHKを活用した独学の成果はのちほど述べるとして、研修先であるeAVR研究室(LSiiT研究所内)についてご紹介しましょう。ストラスブール大学とフランス国立科学研究センターアルザス支部が共同で運営するLSiiT研究所は、主にコンピュータサイエンスや画像処理など、工学分野を研究対象としています。その中でも「制御・ビジョン・ロボティクス」を研究領域に掲げるeAVR研究室は、医療ロボットの開発を始めとして、医工学分野での目覚しい研究実績が知られています※1。工学的な知識や技術を以て、医学の発展に貢献したいと考える場合、eAVR研究室はまたとない舞台といえるでしょう。


※1
eAVR研究室は、ストラスブール大学病院付属IRCAD(消化器がん研究所)と同室にあり、医学者と共同で実施する動物実験も盛んに行われている。

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