ものづくりのフロンティアをゆく!

ストラスブール大学(フランス・ストラスブール) 2009年6月27日〜7月25日

与えられた機会を、
自ら成長する好機とする。
求知心が原動力、積極姿勢が鍵。

ある日突然、海外研修の話が舞い込んだ時、学生としてはどんな感懐を抱くのであろうか。逡巡? 意欲? 困惑? 一も二もなく「ラッキー!」と喜んだのが、ここにご登場いただく小原さんだ。研修を振り返るに当たっても「貴重な機会を与えていただきました」と感謝の意を繰り返す。これからも続くであろう小原さんの研究者としての道程。そのマイルストーンとして語られることになるかもしれないストラスブールでのひと夏の体験を振り返ってもらった。

大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻
橋本・鏡研究室
小原 健さん 博士課程前期2年


写真3

写真3 研究室の学生が集まってホームパーティー。デザートの前にパチリ。この日は7月14日のフランス革命記念日。各地で祭りが開催され、祝賀ムード一色に。

「大丈夫!」。“英語が苦手”な留学生と励ましあう。

 「1カ月の研修期間は、長いとは言えないものでしたが、私なりに努力し、幸いにも評価していただきました。指導教員Christophe Doignon准教授の下、研究室の学生と取り組んだ結果は、近く論文にまとめられ、専門誌に掲載されるということです。私の名前もクレジットしてくれるようです」と大きな成果を手にした小原さん。ところで言葉の不便は感じませんでしたか? 「相手が注意深く耳を傾けてくれたということを差し引いたとしても、コミュニケーションはちゃんと成立したと思います。研究室には他国からの留学生もいたのですが、かなり英語を苦手としていた人もいて、励ましあっていました(笑)。街でもおおむね英語で事足りましたが、はじめの挨拶は『ボンジュール!』。これは相手国の文化を尊重するマナーのひとつとして大切にしていたことです」。
 そして驚かされたのが、学生たちの研究スタイル。「研究に対する熱意・やる気は、日本の学生とさほど変わりはないという印象でしたが、とにかく公私のメリハリがはっきりしていました。朝早くからきてタスクに集中して取り組み、そして夕方には早く帰るという風に。また、休憩時間には先生や学生が車座になって、コーヒーやお菓子を食べ、ざっくばらんに話し合っていましたね。そういうフレンドリーな雰囲気は、日本の大学ではあまり見受けられないように思います」。
 今回の研修を終え、「機会があったら、じっくり海外で研究してみたい」と意欲と野心をみせる小原さん。ストラスブール大学で学び得たものは、これからの学生生活を支える滋養となってくれることでしょう。

取材日:2009年12月21日

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