ものづくりのフロンティアをゆく!

固体酸化物燃料電池システムと材料評価

海外研修
日韓学生シンポジウム
2008年11月22日〜11月25日

その未来は、
地球の明日とつながっている。
固体酸化物形燃料電池SOFCの
基盤研究に挑む!


写真1

写真1 薄膜作製にはパルスレーザーデポジション法(PLD法)を用いる。薄膜の原料となるセラミック(ターゲット)にパルスレーザーを照射することでプラズマ化させ、ターゲットの対角上に設置した基板に薄膜をつくる方法だ。

環境調和型デバイスとして
注目される燃料電池。

 2008年は、原油に代表されるエネルギー・資源価格の高騰が、私たちの暮らしに暗い影を落としました。地下に眠る化石燃料や金属類は、いつかはなくなる消滅型資源であり、生産地が偏在している(特に化石燃料などは政情不安定な地域に多い)という背景があり、需要と供給のバランス、投機的な思惑などにより、いつ供給障害が起きてもおかしくない脆弱な状況にあります。一方、さまざまな議論のあった地球温暖化はIPCC※1の第4次報告書により、人間による化石燃料の使用が主要な原因と決定付けられました。省エネルギーの推進、再生可能なエネルギーの導入促進といった低炭素社会づくりは、「持続可能な社会(Sustainable Society)※2」のためにも可及的速やかに取り組まなければならない“人類の宿題”です。
環境への負荷低減のためには、環境調和型デバイスの研究開発を通じてアプローチしていく方法があります。そのひとつが「燃料電池(Fuel Cell)」。低公害・高効率な新しいエネルギーシステムとして、新聞やテレビ等を通じて、耳にすることが多くなりました。さて、どのようなものなのでしょうか。


※1
気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC)。国際的な専門家で組織される、地球温暖化についての科学的な研究の収集、整理のための政府間機構。
※2
環境への負荷を最小限にとどめた社会経済活動を行いながら、良好な地球生態系を将来世代に橋渡しする「持続可能な開発(Sustainable Development )」が行われている社会。

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